うちは、駅から坂道をのぼって
てっぺんまで行ったら右に曲がって2件目、
みたいなところに位置しています。
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引っ越して来た時
その角のお家には、わたしの両親世代より
少し若いくらいの年代のご夫婦が住んでいらして
息子のことも、とても可愛がって下さいました。
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小学校に上がると、
家に帰ってくるその角を曲がったところで必ず
「ただいま₋!」と
大きな声でさけぶ子だったので、
わたしはベランダに顔を出し
「おかえりっ」と
こたえてから玄関へダッシュするのがルーティン、
でも
わたしがこたえる前に、同じようにその角のお家からも
「おかえり₋」と
優しい声が聞こえてくる。
低学年の間はそんな日々が続いて
とても良くしていただきました。
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そんな奥さんが、
ちょっと坂道がきつくなってきたから
駅から近いマンションへ引っ越すことにしたの、
お若いご夫婦が買って下さったから
よろしくたのむわね、
そうおっしゃって入れ替わりで
感じのよいお二人が住みはじめ、
数年すると赤ちゃん誕生。
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小さなころから
わたしが外に出てお花の世話をしているのを見つけると
お水やりのお手伝いに来てくれて、
色んなことを話してくれる女の子。
何年か前に、触ったら喜ぶかな₋と思い
オジギソウを植えてみました。
「おいでおいで₋」と
呼んで、触ったときには
「わぁ₋♫」と
予想通りの反応をしてくれて、しめしめと思ったり。
そんな女の子もすくすくと成長し
もう小学校4年生。
数日前、お花の世話をしていたら
「こんにちわ₋」
「おかえり₋」
と学校帰り、お家に入る前に立ち寄ってくれて
しばらくお喋り。
明日は運動会だとか、
パパとママはこうだとか、
ワンちゃんはお散歩がきらいだとか、
色々話していたら
「オジギソウはないの?」と。
何年も前のことなのに覚えてくれていたのがウレシくて。
1年草だから今はないけど、
これも、あれも、もうすぐ咲くから
見ていてねと話す。
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「ただいま₋!」
とさけんでいた息子は大学4年生。
大きくなるのはあっという間よ、
昔よく言われてもピンとこなかった言葉だけれど
今はわかる、ホントにあっという間。
その時その時を楽しまなくては。
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横浜山手の刺しゅう教室
渡辺志保
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