ちょっとアートなこのフレーム。
息子とわたしの作品です。
・
・
・
息子が通っていた幼稚園では、
年少さんの年末に
「入園してからのそれまでに幼稚園で描いた絵の中から
一枚選んでお母さんが刺しゅうをする」
という母にとってはプレッシャーがかかる
一大イベントがありました。
・
もちろん、刺しゅうが好きな私にとっては
ちょっとワクワクするようなイベントでもあったのですが。
・
・
まずは絵のチョイスです。
母の会で先生が手渡して下さったのは
5枚ほどの絵。
①果物
②お母さんの顔
③木?・・・
わたしに理解できたものはそんなもの。
あとの2枚は理解不能、
何の絵なのか全くわかりませんでした。
・
わたしは、「果物がいいんじゃない?
リンゴとか赤くて上手に描けてるよ」
と誘導してみたのですが、
なぜか息子は、
「これ」
と1枚のわけのわからない絵を指さして
頑として譲りません。
あまりにもぐちゃぐちゃと色を混ぜたような
クレヨン画を見て、先生も
「こっちの方がいいんじゃなーい?」
と違う絵の方に助け舟を出して下さったのですが、やはり
「これ」
頑固ちゃんは譲りません。
・
でも、頑なな息子の様子に
覚悟を決めたら楽しくなって、
よりリアルに刺してやろうと闘志もわいてきました。
でも、これなんなの?
疑問に思っていたら、絵の裏には先生の字で
「かみなりとあめ」
と書いてありました。
たぶん描き終ったときに
聞いてくださっていたのだと思います。
・
ほとんど線で描かれているものなのですが、
ステッチを変えることで面白味も出るのではないか、
クレヨンのかすれ具合、
滲みも表わせたら楽しいかも。
サテンステッチ
クロスステッチ
フレンチノット
チェーンステッチ
基本的なステッチですが色々組み合わせて
刺し終えることが出来ました。
・
幼稚園での展示期間が終わってから
せっかくなので、並べて入るように
オーダーして額装してもらいました。
(有隣堂さんの文具館で)
今でもとってもいい思い出になっているので
幼稚園には本当に感謝しています。
だっていくら刺しゅうが好きでも
こんな機会でもなければこの絵を刺しゅうすることは
なかったと思うので。
そして、絵のチョイスも
抽象画のようなこの絵だったからこそ
今でもリビングに飾っているのだと思います。
・
お客様がいらしても、
初めての方は必ずこの絵を見つけて
「これは・・・?」と
お話のきっかけになります。
とってもよいカンバセーションツールなのです。
・
時代の流れなのか
このドキドキの母のイベントは
今はもう無いのだそうですが、
リビングのアート?として
これからも存在してもらおうと、
改めて感慨深く眺めてしまいました。
・
・
・
RSS feed for comments on this post. / TrackBack URI